実家には使途不明のものがたくさんある
2013年 03月 04日
母は体が悪いこともあり、片付けられないのはしょうがないとして、かつては私も住んでいた実家にこんなにも不要なモノが溢れていようとは・・・。
まずコレ。
一体いつ誰からもらったんだか、あまりに景色に馴染みすぎて今まで気付かなかったほど、実家の空気に溶け込んでいた。
しかも、コレは飾られるでもなく離れ(母屋とウッドデッキでつながって離れがあって私はそこに滞在しています)の流し台の上に焼酎の瓶と紛れて置かれていた。
なぜ流し台?しかも横向きに置かれていた。
飾らないなら捨てればいいのに・・・。
次。
でっ、出たーーー!!!
で、やはりコレが置いてある場所はと言うと・・・。
こんなに陽の目を見ないんじゃ、やっぱり捨てればいいのに・・・と思わずにはいられない。
そして、お客様に出すお菓子が置いてある棚に・・・。
写真を載せることがはばかられる「タランチュラ」の剥製。
飾るでもなく、お菓子の箱の下敷きになっている「タランチュラ」・・・。
お菓子を食べようと箱を手に取ると、下から出てきて思い切り驚かせる「タランチュラ」・・・。
この家の住人は完全に麻痺しているようで、お菓子(食べ物)の下にタランチュラがあることも、その非日常的なグロテスクな姿にも、もはや何も感じないようである。
この「タランチュラ」は、日系ブラジル人の親戚が25年程前に日本へ遊びに来た時のお土産に持ってきてくれたもの。
直径15cmくらいはあるだろうか?
円形のガラスの中に、その剥製は閉じ込められている。
当時小学生だった、私、兄、弟は大興奮でかなり喜んだのは確かだ。
しかし、25年の月日が経つと、そのタランチュラは誰からも見向きもされず、押入れや棚の奥にそっとしまわれるわけでもなく、お菓子の棚の、お菓子の箱の下敷きという、なんともアンバランスで微妙な位置に放って置かれているのである。
う~ん。
捨てればいいのに・・・。
そしてそのタランチュラを懐かしく眺めているとふと目に入ってきたものが。
ハッ!こ、これは!
「冷やして飲んでね。冷凍庫に入れてキンキンにすると美味しいよ。」と言って渡したと思うのだが、それは常に陽の当たるカーテンの近くに放置され、カッピカピに固まっていた。
やはり日本人の舌に馴染みのないものは買ってくるべきではないのだな、旅行先で楽しむべきものなのだな、ととっても勉強になった次第である。
そして母屋の2階の私の部屋へ行くと・・・。
(しかも一部です)
どうしたのかと尋ねると、北海道に住む親戚が長靴工場を営んでいたのだが、店を閉めることになったのでもったいないからと送ってくれたと言うのである。
しかもあなどるなかれ!普通の長靴ではない。雪国仕様なのだっっっ!!!!
ここは九州熊本だ。
「もったいない」「送ってあげよう」その気持ちは分からなくもないが、雪のつもらない熊本へ“使わない長靴”を送る方が長靴にしても送料にしても「もったいない」のでは?と疑問を抱かざるを得ない。
なぜ、断らなかったのか・・・と冷たい娘は思ってしまうのである。
しかし母親。
「でもね。こないだお父さんの知り合いの若い女の子たちが3人魚釣りにうちに泊まりに来てね。だったらこの長靴履いていけるじゃない!ってことになってこれから選んだのよ。」
ああ、だったら完全に無駄にはならなかったのかしら。
長靴も履いてもらえて良かったね。で、どれを履いたの?
「うん、まぁでも結局は弘美ちゃんの置いていってたブーツがちょうどいいって言ってそれを履いたわ。」
ズコっ!!!
新喜劇バリのコケ方をしたのは言うまでもない。
長靴、役に立ってないやん(笑)!
捨てようかどうしようか、毎回迷っていた私のブーツがここにきて人様のお役に立てるとは・・・。
まさかの展開だ。
そんな、我が家のリビングの本棚には。
「人生がときめく片付けの魔法」「人生がときめく片付けの魔法2」という本がある。
この家の住人に、魔法はまったくかからないようだ。
by kusanohiromi | 2013-03-04 22:15 | 家族